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長期に当たりデータ製作を費やした時間を経てスイフトロムデータがバージョンアップしました。 |
1:燃料マップ&燃料加速増量 マップ変更
以前はパワーを求める為にかなり薄い空燃比を狙っていましたが、空燃比を薄くすると全体的なトルク感が損なわれるケースがありました。
今回は、加速増量マップを旨く利用しながら、一定走行では空燃比を引き下げて、加速時には有る程度の燃料増量を行い、トルクを引き出す為にマップ変更をしました。一定走行と加速走行でのメリハリをつけたデータになっています。
2:点火マップ&点火吸気温補正 マップ変更
スイフトの点火マップは非常に多面化しておりバランスがとても重要です。
点火マップは全ての合計で11面マップが有ります。
基本点火時期マップは 4面
VVT-Iが角度に応じて切り替えるマップが7面
これはVVT-Iが0度〜60度まで変動するのに応じて切り替えが行われます。ここを1面1面をバランス良く行う事がとても重要になります。比較的点火タイミングを進めれば速くなると思われがちですがアールズでダイノパック等で確認を行うと、進めすぎてもトルクダウンするケースも有るので非常にデリケートなマッピングが要求されます。
今回は、やたらに進角させようとせずにバランスを重視して滑らかなトルクを出して、扱い易さを追求しています。高回転ではパワー重視用にできる限りの進角を行っています。
点火吸気温補正は吸気温が上がると極端な点火時期リタードを行い、条件に応じては-5度近くへさらせて、全開走行中にどんどんトルク感が減る事があるので防ぐ為にリタード制限をしました。
3:スロットル開度補正マップ
以前のバージョンはとにかくレスポンス良く動くような設定でしたが今回は、ワイヤー式のようなリニア感と扱い易いスムーズ感を求めました。
今回は、1型と2型でノーマルのスロットルマップの特性が違う為、バージョン2では1型と2型で、スロットルマップを別々にセッティングし大幅に見直しを行い、繊細な補正をしました。
ユーザーさんには余り知られていませんが、スイフトのノーマルデータでは回転の高い時と低い時ではアクセルレスポンスが変更されています。べダル量が一定でも回転数が違うとスロットル開度が違うようになり、少し違和感が感じる事が有るのを修正してあります。
ペダル量 | 10% | 30% | 50% | 80% | 100% |
ノーマルECU 2000rpm |
5% | 20% | 45% | 80% | 100% |
ノーマルECU 5000rpm |
15% | 40% | 60% | 80% | 100% |
RRP ECU 2000rpm |
10% | 30% | 50% | 80% | 100% |
RRP ECU 5000rpm |
10% | 30% | 50% | 80% | 100% |
ワイヤー式のようなリニア感と扱い易さを追求したデータです。
4:可変バルブタイミングマップ(VVT-I)
余り知られていませんが、VVT-Iマップは3種類存在します。
1:ハーフ スロットル (開度6%〜80%)VVT-Iマップ
2:フルスロットル(80%以上)VVT-Iマップ
3:アイドル(5%以下)VVT-Iマップ
基本は1のハーフ用VVT-Iマップと2のフルスロットルVVT-Iマップを変更して性能向上しています。
今回のバージョンアップに関しては、全開だけでなく、一定走行や5速1500rpmからの全開などの余り無い状況でのテストも行いました。
VVT-Iマップはエンジンのトルク変化を引き出し唯一のマップなので緻密なデータが要求されます。全開時マップはとにかくパワー&フラットトルクを求めました。ハーフ側が1番の重要点でゆっくり踏んだり、ポンと踏んだりと多くの走行条件でテストを行い、マップ製作をしました。
極端な、負荷でもトルク感が出るようにして有ります。
5:回転リミッター
1型 燃料カットリミッター 7600rpm〜8000rpm
ユーザーさん任意で書き込みが出来ます。
2型 あえて燃料カットリミッターは8000回転に変更し、スロットルリミッターを7800rpmに変更しました。
基本的にはエンジンの負担を軽くする為にスロットルリミッターのみ7800rpmで動作するようにしました。フューエルセーフ用に燃料カットリミッターを利用します。
6:VVT-I 動作温度 変更
ローテンプサーモに対応するように温度設定を変更しました。
7:電動ファン動作温度を変更
後付けパーツを使用しなくてもファンコントロールが出来ます。
【変更前】
・ノーマル ACオフ時
・駆動無し 97度以下
・LO駆動 97.5度でON 95度停止
・LO→HI駆動 102.5度でON
・HI→LO駆動 100度で変更
【変更後】
・LO駆動 92度でON 88度停止
・LO→HI駆動 98度でON
・HI→LO駆動 95度で変更
8:オプションでアイドリング回転変更
ハイカムなどチューニング度が高い仕様ではアイドリングの不安定にならないように、規定回転数を変更できます。
変更前(ノーマル) | ACオフ | 700rpm |
ACオン | 800rpm | |
変更後 | ACオフ | 850rpm |
ACオン | 950rpm |
上記の様に、任意で変更可能です。
9:回転降下中の制御変更
アクセルオフ時に回転降下が異常に遅くなる事を減らしました。
更にワイヤー式に近い感覚になります。
10:ノーマルECUを後期型品番にバージョンアップも可能になりました
1型 57K00品番ECUを純正アップデートECUのデータをベース(57K04など)にチューニングロムデータを書き込む事が可能になります。
2型 57K41を57k44データ変更してチューニングロムデータを書き込む事が可能です。
※1型と2型の互換性は無い為に書き込みは不可です。
SWIFT データ品番表
車種 | ECUメイン品番 | ECUサブ品番 | データ品番 | 備考 | |||
ZC31S | MT | HU | 33920-57K0 | 0 | 112300-3061 | HU-57K00.MM | 1型 |
33920-57K0 | 1 | 112300-3062 | HU-57K01.MM | ||||
33920-57K0 | 2 | 112300-3063 | HU-57K02.MM | ||||
33920-57K0 | 3 | 112300-3064 | HU-57K03.MM | ||||
33920-57K0 | 4 | 112300-3065 | HU-57K04.MM | ||||
AT | HV | 33920-57K1 | 0 | 112300-3071 | HV-57K10.MM | ||
33920-57K1 | 2 | 112300-3073 | HV-57K12.MM | ||||
33920-57K1 | 4 | 112300-3075 | HV-57K14.MM | ||||
ZC31S | MT | LX | 33920-57K4 | 0 | 112300-8231 | LX-57K40.MM | 2型 |
33920-57K4 | 1 | 112300-8232 | LX-57K41.MM | ||||
33920-57K4 | 2 | 112300-8233 | |||||
33920-57K4 | 3 | 112300-8234 | LX-57K43.MM | ||||
AT | LY | 33920-57K5 | 0 | 112300-8241 | LY-57K50.MM | ||
33920-57K5 | 1 | 112300-8242 | LY-57K51.MM | ||||
33920-57K5 | 2 | 112300-8243 | |||||
33920-57K5 | 3 | 112300-8244 | LY-57K53.MM | ||||
ZC31S | MT | LX | 33920-57K4 | 4 | 112300-8235 | LX-57K44.MM | 3型 |
AT | LY | 33920-57K5 | 4 | 112300-8245 | LY-57K54.MM |
2012年5月 現在 ECU対応品番確認できている物です。
E-402 : RRPスーパーロム ECU V2 フルスペック |
81,400 円 |
E-403 : RRPスーパーロム ECU リミッター解除のみ仕様 |
22,000 円 |
※仕様にはストリート仕様とサーキット仕様の2種類を選択出来ます。
違いはスロットルマップの違いに有ります。
ストリート仕様は乗り易さ重視。
サーキット仕様はレスポンス重視です。
特別に指定が無い場合はストリート仕様がベストです。
サーキットユーザーでもストリート仕様が良いケースも多く有ります。
お好みに応じて書き込み時にオーダー下さい。
【注意事項】
※ ECUの新型品番の場合は書き換えに1週間位掛かるケースがあります。
※ 海外のECUに関しては確認が取れていないので現在対応不可です。今後確認次第対応。
※ 車両の個体差による不都合の無料アフターフォロー有ります。
※ ECU書換えは下の品番対応のみ